偏頭痛は、片側にズキンズキンとした痛みが現れる頭痛です。痛みの度合いには幅がありますが、重度だと動けなくなってしまうこともあり、生活の質に大きな影響を及ぼします。痛みを感じるだけでなく、吐き気や嘔吐を催したり、光や音、においに過敏になったりします。頭痛発作の前に、眼がチカチカするなどの予兆が見られることもあります。
偏頭痛の原因は必ずしも明確になっていませんが、遺伝的要因や脳内の神経伝達物質の異常、ホルモンの変動などが関係すると言われています。また、気圧の変化や、強い光や音など周囲の環境がきかっけとなって頭痛発作が起こる場合もあります。ほかにもストレスや睡眠不足、過労などが偏頭痛を悪化させることも分かっています。アルコールやチョコレート、カフェインなどの食物の大量摂取が頭痛の要因となる例もあります。
偏頭痛の予防には、十分な睡眠をとるなど規則正しい生活を心掛け、ストレスをためないことが重要です。頭痛の引き金となる環境や食べ物を避けることも大事です。また、偏頭痛には有効な予防薬や症状緩和薬もあるので、必要に応じて医療機関を受診して、医師のアドバイスを受けるようにしましょう。予兆があった段階で薬を服用すれば、頭痛発作を軽減することも可能です。体調管理と上手な服薬で、偏頭痛の症状コントロールを目指しましょう。

代表的な夏野菜といえばトマト。南米のアンデス高原が原産地とされ、世界で最も生産されている野菜といわれています。日本では、サラダなど生でいただくことも多いですが、海外では加熱して食べるのが主流で、加熱に適した品種が多く栽培されています。トマトには昆布と同じように、うまみ成分のグルタミン酸が多く含まれているため、ケチャップやソースなど、料理の味わいを深めるためにも使われます。
日本には、江戸時代にオランダ人によって伝来したとされています。最初は観賞用で、1668年に狩野探幽が『草花写生図巻』の中でトマトを描いています。食用として広まったのは明治以降で、日本人の味覚に合うよう品種改良され、第二次世界大戦後には広く生産が普及するようになりました。
トマトは、ビタミンC、ビタミンE、カリウムなどを豊富に含む栄養価の高い食物です。特に注目すべき成分は、トマトの赤い色の元であるリコピン。リコピンはカロテノイドという色素成分の一種で、活性酸素を消去する抗酸化作用を持っています。リコピンの抗酸化作用はとても強く、ビタミンEの100倍の効果があるという報告もあるほどです。この抗酸化作用が、がんや老化を予防したり、悪玉コレステロールの酸化を抑制したりするほか、紫外線による肌のダメージを回復させる効果を発揮します。
効率よくリコピンを摂取するには、赤い色が濃いトマトを選ぶとよいでしょう。リコピンは脂溶性で熱に強いので、油を使って加熱調理すると効果的に吸収できます。トマトピューレやトマトジュースなどの加工品も、成分が濃縮されているのでお薦めです。真っ赤なトマトを食べて、日焼けのダメージや夏の疲れから体を守りましょう。

例年になく早い時期から真夏日・猛暑日が訪れている今年の夏。そこで気になるのが日焼けですが、実は肌だけでなく、「目の日焼け」にも注意が必要なことをご存じでしょうか。
目の日焼けとは、紫外線が目の角膜や結膜にダメージを与え、炎症や障害を引き起こしている状態を指します。放置すると視力の低下や慢性的な目のトラブルにつながりかねません。晴れた日の強い日差しはもちろん、曇りの日も紫外線は地表に届いているため油断は禁物です。
症状としては、目の充血、痛み、異物感、視力の一時的な低下などが挙げられます。これらの症状は通常、紫外線を浴びた後、半日くらいで現れます。症状が軽い場合は数日で回復しますが、重度の場合は眼科医による治療が必要です。
目の日焼けを予防するには、UVカット機能付きのサングラスの着用が効果的です。広いつばの帽子や日傘の使用も、目に届く紫外線の量を抑えます。紫外線の量が多い昼時には外出を避けたり、屋外に出る時間を短くしたりするなどの工夫も有効です。これからやって来る夏本番に向けて、さまざまな角度から紫外線対策に取り組みましょう。

日本で長年親しまれているラジオ体操。子どものころ、夏休みにハンコをもらうのを楽しみにしていた人も多いのではないでしょうか。ラジオ体操は、高齢者のほか、普段あまり運動をしない人にもおすすめのエクササイズです。
ラジオ体操は、特別な道具や広いスペースが必要なく、自宅や公園などで気軽に行えるのが特徴です。動きのテンポもゆっくりしているので、関節や筋肉への負担が少なく、安心して取り組めます。腕を大きく回す動作は肩こりや姿勢の改善に、体を左右に曲げる動作は脇腹や背筋の柔軟性向上に効果的です。また、ジャンプや脚を上げる動きによって、足腰の筋力を強化したりバランス感覚を養ったりすることにもつながります。
ラジオ体操は、朝の習慣づくりにも向いています。朝の涼しい時間に体を動かすことで、血行が良くなり、生活リズムが整いやすくなります。体操の前後に水を飲めば、熱中症の予防にもなります。朝のラジオ体操を習慣にすることで、筋力・柔軟性の維持ばかりでなく生活リズムの安定など、多くの健康効果が期待できます。無理なく、楽しく続けられるラジオ体操で、元気に夏を過ごしましょう。
